Lyrics 鐘 - Ai Kawashima
今日もどこかで風に揺れている
名もない一粒の麦のように
時の流れにも鉄の雨にも逆らわずにただ生きられたら
めぐり逢ってここに生きているよ
誰もが一人きりの旅人
生まれた意味を互いに探し埋めようとしながら
凹凸でせっかちな社会では
時に悲しみを選んでゆくよ
アスファルトにたまった潦
この世界にあふれ出す
どこかで失った道しるべを
気づかずに人は忘れてゆく
ふるさとの声音は優しいまま
今夜もほらこだましている
耳を澄まして
朝焼けの名残りを抱いて静かにまた陽は昇ってゆく
仄暗い夢照らすいつかの青空探しながら
蝋燭のような灯みたい
この街に浮かんだネオンの束
幸せを悲しみで塗りつぶし
人は夢を捨ててゆく
誰かの涙が流れる度に
傷つけずにもう愛せなくて
分け合うことも許しあうことも
できないまままだ何かを
期待しているよ
大地に競う協奏曲
交われない奏と
命の河が流れてゆく
もう一度生きるため
泣いて泣いて泣き疲れた後に
かすかな希望というあかしを
少しずつ心にたぐり寄せて
遥かな道歩き出そう
始まりの鐘が聞こえるだろう
愛しい人はそこにいるだろう
いつまでも僕らは鳴りやまない
あきるほどに明日を生きる
足音が響くよ
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