Lyrics と・も・た・ち - 小椋佳
生きてきて
心に尋ね
これが宝と
言えるもの
富でなく
名誉でもなく
それは「ともたち」
長い旅路の
道連れだった
同じ時代の
戦の仲間
或いは時に
競い合い
挑み合い
今
打ち解けて
和み合う
微笑み
浮かべる
互いの
瞳に
自分の歴史を
ふと垣間見る
在るだけで
只居るだけで
嬉しい価値と
言えるもの
紛れ無く
躊躇いも無く
それが「ともたち」
糞真面目とは
言わないけれど
一所懸命
生きてきたこと
言葉無用で
映し合い
感じ合い
今
目を細め
響き合う
命の
深みに
居座る
孤独も
恋人のような
ぬくもり抱く
嘆きやくどい愚痴も
頷いて
掻き散らしてくれた
面と向かって
言うことも
無いだろうけど
友でいてくれて
ありがとう
数々の
その振舞いは
助け救いと
言えるもの
報い無く
見返しも無く
それは「ともたち」
褒められる程
立派じゃないが
それぞれの眼に
恥じないことに
心を尽くし
努め合い
励み合い
今
足らなさを
支え合う
互いの
眼差し
迎える
明日を
上り坂として
背中を突(つつ)く
密やかな悦びも
共に居て
膨らましてくれた
不器用だから
口に出す
こともないけど
友でいてくれて
ありがとう
Album
Compilation
1 と・も・た・ち
2 人間の贅沢、ひとつ
3 老いらくの相聞歌 万葉集より8首を詠う
4 あいうえお 75字の詩
5 成る
6 幾度か旅行く
7 蕃茉莉
8 長居する矛盾
9 まさか逆様の詩
10 あなたに逢えて
11 顧みれば
12 改めて 恋は妙
13 狂気
14 あいうえお 81字の詩
15 歌
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