paroles de chanson 月の虚 - 霜月はるか
揺れる群青
転がる手毬
ほら
軋む扉に
放つ火の影
まだ
息を殺し潜む
有情(うじょう)の
欲望は朱に染まった
狂わせる想いを
灼きつけた刹那を
手にしたまま悦びに変え
堕ちてゆく躯体が眠りにつく前に
流す涙も乾くだろう
歪む鐵線
響きあう鬨(とき)
さあ
嘲笑うも
姿見せぬと
叫ぶ声
慄(おび)える部屋
撰び執る宿命(さだめ)も
閉じた途の先も
渦巻く混沌に流されて
掻き毟る喉から滲む血の色など
誰も忘れてしまうのだろう
狂わせる想いを
灼きつけた刹那を
手にした悦びは夢幻(まぼろし)
腐(お)ちてゆく躯体に気がついた頃には
心も虚(うろ)と化すだろう
撰び執る宿命(さだめ)は
渦巻く混沌に流されて
月が照らしたのは
無垢なままの記憶
瞬き消えてゆくのだろう
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